大阪城東福音教会

聖書の人物を訪ねて


ヤケの子 アグル


 アグルは箴言30章を書いた人物で賢者です。彼はユダヤ人ではありませんがソロモン王が彼を知恵あ る者と認めたことで箴言に加えられたとも言われています。彼に関する詳細な資料はなく、彼の二人の 弟子イテエルとウカルに語る形式でこの章が書かれています。

 アグルは神を知っていると言うよりも、まだまだ知らないことが多くあると謙遜して、自分は愚かであると 言っています。天に昇った人物としてエノクを知っていますが、そこから下った人物に関しては知り得ない と答えています。このことに関してイエス様は「天から下ってきた者、すなわち人の子のほかには、だれも 天に上った者はない。(ヨハネ3:13)」と私たちに答えを示されました。

 アグルははっきりした信仰を持っています、み言葉は真実であり、寄り頼む者の盾であると告白してい ることからして、信仰経験も豊かであることが分かります。彼は人生で二つのことすなわちうそ偽りにか かわることがないように、必要な食物が与えられることを祈っています。人は貧しくなったり、急に金持ち になると人生を誤る人が多いからです。主の祈りの中にも日々の糧が与えられるようにと主に信頼した 生き方を求める祈りの言葉があります。

 アグルは人をよく観察しており傲慢な人を
①父母を敬わない人
②自分を正しいと思う人
③高ぶる人
④残忍な人
と4種類に分けています。彼らは他人の幸せを全く考えないのが特徴です。今の時代もまたこのようなタ イプの人が増えているように思います。

 アグルは自然界にも目を向け、この章の中で10種類の大小の生きものが記されています。野に出て、 自然の中の生き物を優しい目で見ながらその特徴をよく捉えています。イエス様も「蛇のように賢く、鳩の ように素直であれ」(マタイ10:16)と動物の特徴を用いて人はどう生きるべきかを語られました。都会に 住む者はもっと自然に触れ、そこから教えられる恵みの体験をすることの必要を感じさせられます。 参照 箴言30章1~33