大阪城東福音教会

聖書の人物を訪ねて


アブラハムのしもべ


 アブラハムには多くのしもべがいました。今回取り上げるしもべは創世記24章に登場し、「年長のしも べ」として紹介されています。このしもべは主人アブラハムの下で長年仕える中で、主人のすべての財産 を管理する人になりました。アブラハムは最初から財産すべてを任せたとは思えません。いろいろな仕事 をさせ、しもべの仕事振りを見聞きし、何事も心を込めて行う姿に誠実さがあることが判り、彼にゆだね る仕事が増えていったと思われます。人からの信用を得るにはどうしても時間がかかります。どのような 小さなことでも忠実にしていくことで信頼を得たのです。

 主人アブラハムから息子イサクの嫁探しに行くようにと大切な仕事を頼まれました。主人の親類が住む 地に行き、親類の娘を連れてくることです。しもべは約3週間ほどの旅で、夕暮れに目的地ナホルの町 に着きました。そして若い娘たちがその時間には井戸の水を汲みに来るので、その中からイサクの嫁と なる人が与えられるようにと祈りました。ここで問題の時、しもべが祈る姿から、信仰があることが分かり ます。彼は主人アブラハムに長年仕える中で、主人の生き方の中心は信仰であることを学んでいきまし た。信仰には周りの人に言葉と行動で影響を与える力があります。このしもべはアブラハムの生き方か ら信仰の大切さを学びつつ、祈りをする人になっていったのです。なんと最初に出会った娘がアブラハム の親類の娘リベカでした。祈りが聞かれことで今度は感謝の祈りを捧げました。

 しもべはすぐに娘リベカを連れカナンの地に戻り、イサクはリベカと結婚しました。その後このしもべは 聖書に登場しません。私はこのしもべの生き方に忠実さを見出します。主人が見ている時も、そうでない 時も与えらた仕事はきちんとしてきました。そうすることで人格も磨かれていくのです。彼は多くのしもべ の長として他のしもべたちに対して模範を示したのです。信仰生活は長いレースのようなものです。そこ で求められることは忠実さです。若い時も中年になっても、年を重ねる中で忠実に礼拝を守り続ける人に なりましょう。その歩みを続け地上での生活を終え、御国に着いた時、「良い忠実なしもべよ、良くやっ た」とお言葉を主からいただける者となりましょう。(参照 創世記24章)