大阪城東福音教会

聖書の人物を訪ねて


ヤハジエル


 ヨシャパテ王は敵の大軍が死海の近くまで攻めてきた時、全国に断食を布告し、主の助けを求めて、 「この地はアブラハムに約束なさった地であり」とソロモン王が祈った祈りの一節を用いて「ここで祈る祈 りを聞いてください」と民を代表して祈りました。そこには国の一大危機のために大人はもちろんのことそ の妻たち、幼い子供も共に集まり祈っていました。不安が漂う暗い雰囲気の中でヤハジエルに預言が与 えられました。彼はアサフの子孫ですから、本来は主の宮で賛美の務めをする人です。アサフ自身はダ ビデ王の時代に神殿の楽隊の中で賛美をした人ですが、また先見者とも呼ばれ、賛美の中で預言も行 っていました。ヤハジエルも祈りの中で心に賛美が起こされ、主の霊が臨む中で「敵の大軍に驚くな。こ の戦いは主の戦いであるので勝利する」と大胆に預言をしました。

 神の選びは何時も一方的です。士師記を見るとき、エホデ、ギデオン、サムソン等は主の霊に満たさ れ、国を救う働きをしました。サムエルは幼少の時から、主の言葉を聞き、主の預言者として認められて いきました。主はその時その時に人を選び用いられるお方です。ヤハジエルは王や多くの人々の前で預 言を語る時が与えられ、突然のことで驚いたことでしょう。私はこのところから、主はご自分のために働く 人を求めておられることを見ます。国が存亡の機に、国を憂える人、戦いに敗れたらどうなるだろうかと 不安を抱く人は多くいたと思います。敵の大軍は数日でエルサレムを攻めてくるところにいるからです。 大きな問題を前に、どうしても否定的に考えてしまうところがあります。

 ヤハジエルが祈りの中で心を主に向けていた時、主に選ばれました。彼は主の目にかなった人でし た。歴代志(下)の中で「主の目はあまねく全地を行きめぐり、自分に向かって心を全うする者のために力 をあらわされる」(16:9)と主のみ心が記されています。今日、世界も、日本も厳しい経済状況の中にあ ります。その中でヤハジエルのように神に祈り、どうすれば良いのかという思いを持ち続けていこうでは ありませんか。今も神はヤハジエルのようにご自分に心を向ける人を求めておられます。 (参照 歴代志下20:1~30)