大阪城東福音教会

聖書の人物を訪ねて


オネシポロ


 オネシポロは十字架の福音を伝えてくれたパウロに対して終世変わらない愛を持ち続けました。彼は アジア州の州都エペソの人で、パウロが3年間腰を落ち着けて福音を語る中で、主を信じ家族と共に仕 えるようになりました。伝える者が出かけて行く時、大きな犠牲が伴います。オネシポロにとってパウロが エペソで苦闘しながら福音を伝える中で、そこまでして救いの福音を伝えている姿に心からの感謝を持ち ました。

 パウロが迫害や厳しい状況にあうと、彼から離れる人たちもいました。信仰は大切だと分かっていて も、パウロの指導の下にいると迫害にあったり、万一捕らえられるかも知れないと身の危険を感じたから です。信仰した人が自分から距離をおくようになったことを聞いた時、どれほど寂しい気持ちになったでし ょうか。しかしオネシポロは牧師を慰める人でした。彼はきっと失望落胆したとき、パウロからみ言葉を持 って励まされ、大きな慰めを得たことがあったと思います。慰められた人は慰めることのできる人になれ るのです。二人には同心の者として真実な深い愛のつながりがありました。

 オネシポロはパウロがローマで投獄されたことを聞き、ぜひ会いたいと願いローマに来たのですが、ロ ーマ教会に居所を尋ねてもはっきりしません。あちらこちらと捜し求め、やっとパウロがいる獄が分かりま した。パウロにすれば、もう会えないと思っていたオネシポロが自分の前に立っているではありません か。パウロは彼を見てさぞ驚き、エペソからわざわざ遠いローマにまで尋ねてくれたことをどれほど喜 び、感謝しつつ主の深い愛を覚えたことでしょう。獄でのパウロの不自由な生活を見たオネシポロです が、エペソで語っていた時と変わらない伝道スピリットを知り、逆にオネシポロが励まされたことでした。

 二人の信仰者のつながりを見ながら、私と兄弟姉妹とのつながりを思いました。大きな手術を受けたと き、私のために祈りつつ主を愛し、礼拝を守ってくれていたことにどれほど大きな慰めと励ましを受けた ことでしょうか!主から兄弟姉妹という宝が与えられていることを示され、さらに兄弟姉妹を愛し受け入れ ることが出来るようになりました。