大阪城東福音教会

私の信仰

「一冊の本との出 会い」


  私は、今から約20年前、一冊の本に出会いました。「ヤベツの祈り」という本です。その当時、多くのクリスチャンの方が読まれたと思います。それは、歴代志上4章9~10節にあるヤベツという一人の人が神様に祈っ た祈りが紹介された本です。そして、ヤベツが神にささげた単純で率直な願いが、彼の人生を変え、聖書に永遠の記録を残したというものでした。

 ヤベツが祈った祈りはこうです。

「私を大いに祝福し、私の地境を広げてくださ いますように。御手が私とともにあり、わざわいから遠ざけて私が苦しむことのないようにしてくださいますように」 (新改訳 聖書)

 私は、その本を読んで衝撃を受けました。それは、今まで祈ったことのない祈り方でした。そして、本の中に書いてあったことの一つに、天国に は、神様が私たちに与えようと願っておられた全ての祝福の中で、私たちが求めなかったものが入っている箱があるというものでした。
 聖書の中でイエス様は、「求めよ、そうすれば、与えられるであろう。」(マタイ7:7) また、ヤコブも言いました。「・・・あなたがた は、求めないから得られないのだ。」(ヤコブ4:2)
私は、イエス様に対して、多くを求めているだろうか? 期待して祈っているだろうか? もっと求めていいのだ、ということを教えられました。

 また、ヤベツの祈りの中に「私の地境を広げてくださいますように。」という言葉があります。
 私は、このみ言葉を祈る時に毎回ドキドキしながら祈ります。神様は、私の人生の中にどのような扉を開いて下さるのか? そのチャンスを逃さ ず受けとめられるのか? 色々な意味でドキドキです。そして、一年前、私にとって大きな扉が開かれました。数十年間働いた職場での初めての異 動です。その頃の私は、同じ職場でずっと働き続けることにしんどくなっていました。私は、日頃この祈りを祈りながら、受け入れることが難しい ことならばどうしよう、とも思っていました。しかし、神様のタイミングは、私にとって「今!」という時でした。新しくできるその職場に誰かが いかなければいけない。嫌がる人がいる中で、私は、これは神様が下さるチャンスだと思いました。そして、そのチャンスを手にすることができま した。初めての異動、慣れない環境、まだ誰も経験していない、これからオープンするという施設の準備からオープンへ。当然しんどさもありまし たが、多くのことを学びながら一年が経ちました。今は、発達に不安を抱える子どもたち、学校に行きたくないと思う子どもたち等、色々なしんど さを感じている子どもたちが社会の中で生活していけるように多職種の方々と手を携えながら働いています。

 様々なキリスト教の本があります。教会の2階の本棚にもたくさんの本があります。その中に私が読んだこの本もあります。貸し出しノートに名 前を書いて、誰もが借りることができます。
 今、コロナウィルスのために緊急事態宣言が発令され外出自粛要請が出される中、外出しにくくなっています。この機会に信仰書を読むのもいい かもしれません。“ヤベツの祈り”を始めてみるのも一つかもしれません。

 一日も早く、皆さんと大きな声で主を賛美し、礼拝できる日がきますように祈っています。