聖書の学び
「善をもって悪に報いる」
サムエル記上24章16~22節
イスラエルの王サウルは、神の言葉を捨て世の欲に心を奪われたため、神の霊が彼を離れ悪霊に悩まされました。そして、彼は、ダビデが次々と敵に勝利して民から賞賛を得る姿を妬み、地位の危うさを感じてその命を狙ったのです。荒野を転々と逃亡するダビデをサウルが執拗に追い続ける中で、ダビデはサウルを倒す絶好の機会を2度[サム上24、26章]得ましたが、サウルを殺さず“善をもって悪に報い”ました。この物語の中に「私達の悪(罪)に対し善(愛)で報いられたキリスト」を見る事ができます。それは罪びとから辱めを受けても報復せず、滅び行く魂を救う[ロマ6:23、1ペテ2:21-24]ため、十字架で愛を全うされたお姿です。この愛により、罪を心から悔改めてキリストをお迎えする者に、永遠の命の賜物が与えられる道が完成したのです。(注意:サウルの悔改めは表面的に過ぎず、悪を繰り返した[マタ12:43-45]) 神の愛の内に自らを保ち、キリストやダビデの善に倣い、裁きは神に委ねる者[ロマ12:17、1テサ5:15、1ペテ3:9、箴25:21,22]となりましょう。