聖書の学び
「新生による希望」
ペテロの第一の手紙1章
使徒ペテロはバビロンの地(恐らく霊的バビロンを意味するローマ)から、小アジア(現在のトルコ地方)の信徒達にこの手紙を書きました。当時の世界はローマ帝国に支配され、多くのキリスト者は迫害の中に置かれていましたが、ペテロは彼らに「新生による希望」を教えて励ましたのです。新生とは、神が信仰者を古い状態(好色、欲情、酔酒…偶像礼拝など[1ペテ4:3])である罪の奴隷から、新しい状態(義に(神の目に正しく)生きる者)である神の羊として下さる事で、そのため(罪を赦すため)に贖いの代価(キリストの十字架)が払われ[1ペテ2:24,25]ました。こうして罪赦されて神の囲いに入れられた者には大きな希望が約束されており、それは「天にある資産を受け継ぐ者(天国)」[1ペテ1:4]、また「キリストと同じ姿(朽ちない霊の体への復活)」[1コリ15:52]の約束です。試練は、その過程として信仰が精錬される時 [1ペテ1:6,7] でもありますから、私達の魂の糧である“神の生ける御言”[1ペテ1:23]を絶やさず食して乗越え、共に約束(新生・希望)を手に致しましょう。