聖書の学び
「信心による真の利得」
テモテへの第一の手紙6章3~19節
使徒パウロは弟子テモテに対し、教会の指導者として成すべき務めを教えるために手紙を書きました。その手紙にはキリストが語られた御言をそのまま純粋に伝えるように、また信者としての教会生活のあるべき姿等が記され、最後(6章)には「信心による真の利得」についても教示されています。それは信心(敬虔な信仰)を、この世の利得(金もうけ)の手段と考えている人達がいた[1テモ6:5]からです。パウロは、このような連中の最後は滅び[1テモ6:10]だと語っています。一方でパウロは「信心は大きな利得の源」とも教えており、一見、矛盾した事を語っているようにも思えますが、彼の言う大きな利得とは、この世の富ではなく、信仰者が後に与えられる祝福と気付けば腑に落ちます。真の利得とは、キリストの御足の跡に従い「義・信心・信仰・愛・忍耐・柔和」[1テモ6:11]を求め、主に頼りつつ、信仰の戦いに勝利する者に与えられる「永遠のいのち」[1テモ6:12]です。地上(一時の寄留地)の富に目を奪われる事なく、天の祝福を掴む者となりましょう。