大阪城東福音教会

メッセージ

「キリストを発見 」

牧師 大倉 昭元


 八月から「わかりやすい聖書講座」を新シリーズで行っています。聖書は旧・新約の両方からなっています。一般的にどうしても旧約に関してなじみが少ないように思えます。しかし、聖書全体を神の言葉と信じる者として旧約にもより関心と興味を持って戴きたいと願い、わかりやすい聖書講座で旧約の主要なできごとを順序を追って学んでいます。

 ここでエマオの途上の弟子達のこと(ルカ24:13~49)を学んでみましょう。イエス様にお従いしていた二人の弟子達はイエス様が十字架で亡くなられたことで失意の中に故郷エマオに向って歩いていました。その時一人の旅人が同行するようになりました。二人の弟子達はこれまでイエス様をメシヤと信じていたが、十字架につけられて死んでしまわれた。三日目の朝信仰深い女性達が墓にいったところ、そのお体が見当たらず・・・と悲しそうに説明しました。それを聞いていた旅人は聖書全体からメシヤのことを語りだしたのです。このところでの聖書は私達が手にしている旧新約両方のある聖書ではありません。旧約だけの聖書です。この学びをうけていた二人の弟子の心は悲しげな状態から、心が熱くもやされてきたのです。旅人それは復活されたイエス・キリストだったのです。

 聖書は通読するだけでは十分ではありません。特に旧約を読まれる時はその箇所からキリストを見い出すことが大切です。

 わかりやすい聖書講座では創世記の第一章の天地創造から学びはじめ、現在ヨセフがエジプトにいき、宰相になったところを学んでいます。これまでの学びを通してもキリストを学んでいます。堕落したアダムとエバに対して十字架の預言(3:15)があらわされました。ノアの箱舟は洪水からの唯一の救いであることからしてキリストの救いであることがわかります。モリヤの山でささげられたイサクは十字架のキリストそのままの姿を見い出します。後にキリストはその同じ場所で十字架にかかられました。ヨセフは兄達に売られました。キリストも同族(ユダヤ人)から売られました。

 さらに詳しくみていきます時、旧約のありとあらゆるところにイエス・キリストを見い出すことができます。それは丁度畑の中に宝物をみつけてよろこんでいる人(マタイ13:44)と同じようなよろこびを持つことができるのです。

 わかりやすい聖書講座での旧約聖書の学びを通して共にキリストを発見していこうではありませんか。




*大阪城東福音教会記念誌『福音のしもべ』より城東福音ニュース1983年11月号を掲載いたしました。