メッセージ
「賛美のみなもと」
牧師 大倉 昭元
キリスト教の特色の一つに賛美歌があります。賛美歌は五千曲以上あるといわれていますが、すべての内容は「主をほめよ」に帰するといってもよいでしょう。
クリスチャン生活の恵みは神様(イエス・キリスト)を賛美するところにあります。詩篇一〇三篇の中に幾つかの理由を見い出します。
(一)不義をゆるし(一〇三‥三)
人間の不幸の源は罪です。人は他人の罪を責めても、自分の罪に関してどのようにしてよいかわかりません。示された罪を神様に素直に悔い改めるなら、心に罪のゆるしを得ることができます。それは丁度秋空のように心がさわやかにされ、おのずと神様に対して感謝しますと賛美ができるようになります。
二)病をいやし(一〇三‥三)
病にかかると肉体的にも、精神的にも苦痛になります。病気が長引けばしかたがないとあきらめやすくなります。あなたは病気の時どのようにしておられますか。今日でも多くの方が信仰の祈りを通して病いに打勝っておられます。病気は身も心も弱り苦しい悩みの時ですが信仰を体で体験できる時でもあります。自分の無力さの中から必死に祈って神の力を得るとき、主はすばらしいと賛美せずにおれません。
(三)いのちを墓からあがなう(一〇三‥四)
墓場は人生の最後の場所です。そこでは死という力がいかに大きいかをみせつけられる思いです。歴史の中で死に打勝った方が一人だけおられます。イエス・キリストは十字架にかかり、死んで墓に入れられました。しかし、三日目に預言通りによみがえられ、天に帰られました。これまで死はすべての終りと考えていた人であっても、イエス・キリストを心の中に受け入れた時から、天国に行けるという明るい希望を持って生活することができます。死の恐怖から解放されることは大きな喜びです。ここにも賛美の源の一つを見い出します。
人生を明るく生きたいと願われるなら、どうぞ不平不満の心を変えていただきましょう。心に賛美を持つことによって、あなたは明るく積極的に生きることができます。賛美歌のテープを聞きながら用事をされることもよいでしょう。ふと気づくと口から賛美が・・・という生活になればすばらしいでしょう。
*大阪城東福音教会記念誌『福音のしもべ』より1983年9月号を掲載いたしました。