メッセージ
「主が共におられるゆえ、恐れてはならない」
ヨシュア1:9
フェイスチャーチ牧師 中村浩幸
オミクロン株が猛威を奮っています。重症化にはなりにくいということですが、身近な職場や近所の友人が次々と陽性になり、濃厚接触者になっていきます。このようなことは今までにはなかったことです。こうなると、ウイルスそのものよりも、仕事ができなくなったり、施設や病院を訪問することができなくなったりで、気落ちする心の方が心配です。
最近インドのコメディ映画『きっとうまくいく』を鑑賞しました。友人は「今まで見た映画で一番良かった」と絶賛で、私も多くを教えられ、感動しました。この中で、主人公のひとり、ランチョーは、人間はすぐに悲観的になってしまうから、こう言おうと言います。右手で左胸を3回叩きながら「All
is
well(きっとうまくいく)」。こうして主人公の3人組はあらゆる困難を乗り越えていきます。確かに私たちは、すぐに最悪のことを考えてしまいます。物事を良くは考えないのです。ですから、ジェスチャーをつけて、口に出して、言うのです。「きっとうまくいく!」
タクシードライバーをしていた頃、夜住宅街を走っていたら、前方の車と衝突しそうになり急ブレーキをかけました。もう少しでぶつかる所でしたが、僅差で事故にはなりませんでした。ところが、後ろに乗っていた若い男性の客が前につんのめる形になりました。手で押さえたので大事には至りませんでしたが、私は基地に無線で連絡しました。するとなんと無線員は近くの交番へ行けというのです。
交番へ行くと、警官は話しやすい方でした。「事故でもないのに、なんできたんや」「客が訴えてきたら、問題が大きくなるので」と話すと 「その時はその時や」と返されました。
ああそうか、と私は何か大切なことに気づきました。もしそんなことになったら、そう考えるときりがないのです。 次から次へと不安の材料は出てきます。 もしかしたら思い切ることが必要・・・?
落ち込んだ時、絶望した時、判断に迷った時、悩み苦しむ時、人生には何度もそういう時が訪れます。 そういう時、思い切る勇気が鍵なのです。
聖書でもモーセの働きを引き継いだヨシュアは、どんなにか気落ちし、恐れてしまったことでしょう。自分にできるはずがないだとか、大きな失敗をするに違いないだとか。最悪な出来事や状態を想像すれば、さらに想像は膨らんで、恐れおののいてしまいます。その挙句何もしないことになるのです。これが、普通の人なのではありませんか?
ですから、神はモーセに対してもそうであったように、熱心にヨシュアを励まします。
聖書は、恐れてはならない根拠も示しています。「主が共におられるゆえ」イエス様がいつもおられるのです。全ては必ずうまくいきます。
今こそ勇気を出して、ヨシュアのように最初の一歩を踏み出しましょう。落ち込まないで、顔を上げて、あなたが本当にしたいことを今しようではありませんか。
「神はあなたがたをかえりみていて下さるのであるから、自分の思いわずらいを、いっさい神にゆだねるがよい」 Iペテロ5:7