大阪城東福音教会

メッセージ

「そのすべてのめぐみを心にとめよ。」
           詩篇103:2

大倉 福子


 教会の隣に小さな公園があります。見聞きしたのは幼児を連れたお母さんやサラリーマンの一休み姿、元気に遊ぶ小学生たちの大きな声や笑い 声が聞こえ、夏休みはラジオ体操の場となっていました。夏には夜遅くまで語り合う若い人たちの声や夜泣きする赤ちゃんとお母さんの声が聞 こえることもありました。でも年月の経過と共に外で遊ぶ子どもの姿は激減し、公園も狭くなり遊具も少なくました。特にコロナ禍の今はほと んど人の姿は見ません。何と寂しいことでしょうか。
 私にとって公園があったことは本当に感謝なことでした。その恵みをしみじみ思う昨今です。最初に子ども礼拝に子どもを誘ったのはブラン コで遊んでいた子に声をかけたことが始まりでした。そのような中でこども礼拝に来ている子どもたちが平日に友だちを誘って遊びに来るよう になりました。この時は私が一緒にトランプや UNO ウノ をし、遊びながら学校や勉強や友達とのこと将来のことなどいろいろ話をしてく れました。
 ある時、学校の勉強で仕事調べがあり「牧師」の仕事について教えてくださいとやってきました。日曜日のスーツ姿でメッセージする牧師は 見ていても平日のジーンズ姿の牧師は何をしているのかと興味津津で次々と質問が出てきました。どうして牧師になったのですか?どんなこと が仕事なのですか?どんな勉強をするのですか?等々。大阪ハートクリニックセンターとして夫婦で電話相談をしていると話しますとへえーと 感心していました。大人だけでなく子どもも困った時に電話したら「牧師」は助けてくれると喜んでいました。
 また、「世界の遊び」について調べる宿題の時もやってきました。教会に行けば外国人から直に聞けるからと。当時私はガーナの方に日本語 をボランティアで教えていました。
 丁度その日に来たのです。あれこれ教えてもらい実演してくれたのは「ハンカチ落とし」でした。みんなは知ってる!と大喜びで一緒に遊び ました。これも思い出深いことです。

 ある日の夕方、雑巾を貸してくださいと数人がやってきました。公園の滑り台が泥で汚れているので綺麗にしておかないと次遊ぶ人の洋服が 汚れたら大変だからと。子どもたちが人に言われたからではなく相談しあって行動に移したことが嬉しかったです。
 優しい心を持っている子どもたちが気軽に訪ねてくれる教会であることを感謝しました。
 夫はこのことをとても喜んで小学校にファックスで伝えました。そうしますと教頭先生からお電話があり、学校に来るのはいつも苦情ばかり でこのように褒めていただいたのは初めてですと先生もとても喜んで仰ってました。
 子どもたちとのいろいろな思い出は時には私の心を慰めてくれます。

 コロナ禍は多くの変化を多方面に及ぼしています。今のみならず先行きに不安を覚えるのは誰しもです。そのような中ですが変わらず与えら れているものに目を留めることは大切なことではないでしょうか。また、日々の生活の中で思いがけない小さなことに心満たされることもある でしょう。それを主の恵みとして感謝し心にとめていきましょう。