メッセージ
「この一年」
大倉 福子
この一年を思い返す時、あまりにもいろいろなことがあり心の丈を表わし尽くせません。そのような中で聖書のみ言を通して主の真実さを教 えられています。
「わたしは あなたがたの年老いるまで変らず
白髪となるまで、あなたがたを持ち運ぶ。
わたしは造ったゆえ、必ず負い、持ち運び、
かつ救う。」
イザヤ46:4
とあります。若い時に読んだ時とは異なり白髪交じりになった今読むと感慨深いものです。
生涯現役牧師を目標に歩んでいた夫が召された時は即対処していくことの多さに困惑しながらも本人の要望などを聞いていましたので、それ
に応じる形で役員の兄姉と兄弟姉妹の助けを得て式を行いました。長年親しくしている九里正明先生のお助けはその時に始まり現在もあり言葉 で表し切れない感謝を持っています。
教会の維持は私にはとても出来ないことです。実際的な法人関係の事務的手続き等については役員の兄弟が書類の作成に始まり、時には時間 を割いて同行してくださり無事終えました。
毎週の礼拝メッセージも月に一回九里正明先生と福本和代先生のお助けを得ることができました。兄弟姉妹や求道中の方も変らず忠実に集っ
てくださっています。一番前の席には先生が座っておられるようですねと仰いますし、空席でも入院中のような雰囲気での礼拝でした。主に繋
がりみ言葉を求めて礼拝に集われる姿を見る時本当に励まされ慰められます。
12月になりN姉妹がホスピスに入院されたことは大きなショックでした。兄弟姉妹の篤い祈りに支えられご主人様のN兄弟を始めご家族の
方々の献身的な看病を受け痛みや苦しみはあったでしょうが、お見舞いに伺う時に天国に希望を持ちホスピスに入院できたことやご家族に感謝
しておられる姿に励まされたものです。真の信仰を見せていただきました。年が明け1月15日に姉妹は主の元へと旅立たれました。
私たちは大きな喪失感を持ちましたが、ご主人様のN兄弟が毎週礼拝に集っておられるお姿を見る時、人生において何を遺すかが大切であり
それが周りの方々の励ましとなりお互いの信仰を高め合うものだと教えられました。
月日は経過し3月頃から私自身体の変調を覚えるようになりました。新しい展開は見えず兄姉に対して申し訳ない気持が一杯で心身ともに疲 れを覚えていました。
主の強い促しで行ったのは脳神経外科・内科の医院です。無理を言って頭のMRIの検査を受けました。結果隠れ梗塞が見つかり服薬を始め ました。
大事に至らずラッキーでしたねと何人かの方に言われました。確かにある面はそうでしょうが私は主が時間を与えてくださったと理解していま す。
主は持ち運ぶと約束してくださっていますが、それは人を介してです。省みますと教会の兄弟姉妹の祈りと支え、実際的な助け、訪ねてくだ
さる方、時には気遣いの品々が届きます。俳句を通じての友人も大切な存在です。遠く離れて住む息子とは毎日メールや電話で連絡できていま
す。多くの方々によって守り運んでくださっている主の恵みに心から感謝しています。残された時間、何をするべきか主に教えられ導きを受け ながら日々歩んで行きたいと思っています。