メッセージ
「聖書を調べる」」
遊津 敏
『ここ(ベレヤ)にいるユダヤ人は、テサロニケの者たちよりも素直であって、心から教えを受け入れ、果してそのとおりかどうかを知ろうと して、日々聖書を調べていた』(使徒17:11)
使徒パウロは、第二回の伝道旅行中に夢で見た幻に従ってマケドニヤに渡り、ピリピ、テサロニケを経由してベレヤの町で御言を宣べ伝えま
した。ベレヤの人々は、素直に心からパウロの語る福音を受け入れたことですが、ここで私たちがベレヤの人々から学ぶべきことは、「パウロ
の語った言葉が正しいかどうかを確認するために、日々聖書を調べていた」との信仰姿勢です。
確かに聖書には、私たちを永遠の命(天国)へと導く「真理の御言」が記されています。しかし、もし人が御言を誤って理解し解釈したなら
ば、その人は神の御心に反する方向に進んでしまう危険性があるのです。例えば、インターネット上に膨大な情報が溢れた今の時代にパソコン
やスマホでキーワード検索すれば、聖書に関する様々な説明や解釈も容易に入手可能です。非常に便利であり、学びの手引きにもなり得るもの
ですが、注意も必要です。そこでどんなに有名な説教者が語っていたとしても、またとても耳に心地よく思える聖書解釈が施されていたとして も、それらを無条件で鵜呑みにしてはならないと言うことです。
まずは聖書を開いて、その御言の解釈が前後の内容や章全体、書全体、さらには聖書全体と照らし合わせて整合している(矛盾していない)
かどうかを吟味する習慣を身につけましょう。吟味の際には、訳の異なる聖書(「口語訳」「新改訳」等)を複数読み比べ、注解書も数種類用
意できればより望ましいと言えます。難解な箇所は原語(旧約は「ヘブライ語」、新約は「ギリシャ語」)で意味を調べるならば、正しい理解 へと導かれることもあるでしょう。
今月から日曜日の午後に『聖書の学び』が始まります。
昨年来、「聖書の学び会があれば」「もっと聖書を学びたい」とのご要望を複数の方からいただいていましたが、クリスマス献金を聖書や注
解書の購入に充てることとし、また感謝なことに書籍等の献品をして下さる方もあったことで、開始の準備が整いました。
この学び会では、聖書を様々な角度から調べ、また各自が御言から教えられた恵みを互いにわかち合う中で、「御
言をより深く学び」、「御心を更に正しく知る」ことができればと願っています。ぜひ皆様もご参加下さい。そして私たちもベレヤの信徒たち
のように、素直な心で主の前に出て、命の糧である聖書の御言を、日々熱心に調べる者となりましょう。