大阪城東福音教会

メッセージ

「喜 ぶ者と共に喜び、
  泣く者と共に泣きなさい」

大倉 福子


 上記のロマ 12:15のみ言葉をモットーに大阪ハートクリニックセンター「牧師夫婦によ る電話人生相談」を始めたのは社会的な働きもしたいという思いがあってのこと だった。その中から教会に導かれる方が与えられることも願っていた。牧師夫婦 というのが珍しかったのかマスコミに取り上げられたことで思いがけない広がり をもつことになった。直接会って相談したいと言われる方もあり、実にいろいろ な立場の方とお会いすることになり、伝道の働きも拡大した。願っていたように 教会に導かれる方も与えられ教会の基礎が造られていった。

 より良い聴き手になりたいと機会があるごとにカウンセリングの学びをした。 私自身分かったことは技術ではなく誠意を持って聴くことが基本であると思っ た。悩みごとに全部答えられるほど智恵や知識は持ち合わせていないし、特に専 門的なことに関してはお手上げだ。しかし何でも自分が解決と思う必要は なく、本や相談機関を紹介したり、心の部分を聴いて欲しいと願っておられるこ とも分かるようになり気持ちも楽になった。聴くことを通して教えられたことも 多く、物事を深く考えられるように成長させてもらえたのは大きな恵みであっ た。

 昨年6月に牧師が召天し、また時代の変化に伴い電話で相談する方も激減し た。この働きを2月で終えることとなった。では夫が召されこの働き場がなくな る私は何をしたらよいのだろうか?

 そのような時にマタイ17:24~27の宮の納入金についての箇所を読ん だ。納入金の必要に対してイエス様がされたことはペテロに「海(ガリラヤ湖) に行ってつり針をたれなさい。そして最初につれた魚をとって、その口をあける と、銀貨一枚が見つかるであろう。それをとり出して、わたしとあなたのために 納めなさい」と。興味深く思ったのはイエス様が即ペテロに対して銀貨を渡され たのではなく「つり針をたれる」ことを命じられたのである。元漁師のペテロに とって難しいことではない。彼のできることを命じられたのである。これから私 のすべきことは主が命じてくださるに違いないと理解し安堵した。

 牧師不在が今も続いているがこのことの解決の道も 主が拓いてくださると信じている。祈ると同時に主が「~~~しないさい」と命 じられたことを素直に行う者になりたい。また喜ぶ時も泣く時も兄弟姉妹と共に 主を見上げていきたいと切に思わされている。