大阪城東福音教会

聖書の人物を訪ねて


ダビデの友 ホシャイ


 ダビデ王の治世の末期に息子アブサロムが謀叛を起こして、王になるためにエルサレムに来ると言う ニュースが伝えられました。ダビデは急いでエルサレムを後にして、東に向かって進んで行きました。も ちろんダビデに忠実な人たちは行動を共にしています。その中にホシャイもいました。 

 ホシャイはこの難しい状況の中でアブサロムに心を向ける人が増える中で彼は決して王になれる人物 ではないと見ています。ダビデこそ神に選ばれ正式に祭司を通して王になった人物です。多くの人々がア ブサロムに従い、王と認めようとしている時ホシャイのように何が正しいかを見抜く生き方はとても重要で す。読みの深いホシャイのことですから、律法を破り父親を殺してまで王になろうとする人にはついてい けなかったのでしょう。彼はダビデの願いで、王宮に戻りました。

 アブサロムがダビデをどうすべきかと王の議官である賢者アヒトぺルとホシャイに尋ねました。アヒトぺ ルの答えは「今夜疲れているダビデの軍隊を襲い、あわてさせるならダビデを撃ち取れます」と言いまし た。そこにいたすべての人の心にかなった答えでした。もしその通りにしていればそうなったことでしょう。 アブサロムはその後ホシャイにも同じ質問をした時、彼はイスラエルの全軍を集めて闘うこと勧めまし た。この言葉が彼の口から出る前に主が彼の心に働いいたのです。ホシャイはアヒトペルの語る言葉を 聞きながら、「主よ!語るべき言葉を与えてください」と祈りつつ聞いたからでしょう。彼はアブサロムに 「イスラエルの全軍を集め、ダビデとその軍隊を攻めることが勝利につながる」と言ったのです。数の多 い方が勝つと言う単純な考えにアブサロムは納得して、その案を受入れたのです。

 しかしアブサロムは早く答えを出そうとして、ヨルダン川を渡って戦い、みじめな死に方をしました。ダビ デはアブサロムの軍との戦いに勝利した後エルサレムに戻って来ました。ホシャイはこれまで以上に王 の信頼を得、「王の友」という地位が与えられ王の良き相談役として仕えました。 参照 サムエル記下15:~17