大阪城東福音教会

聖書の人物を訪ねて


ギデオンのしもべプラ


 士師ギデオンは多くの人に知られた人物です。彼は最初から勇敢な人ではありません。敵の目を恐れ 身を隠すような用心深い人でした。そのような生活の中で、み使いから「大勇士よ、主は共におられま す」といわれ、素直にその言葉を受け止め、敵ミデアンを打ち破るようにと命じられた時、立ち上がりまし た。

 彼は父の持っていた偶像を壊すことで、自分の信仰を明らかにしました。しもべプラにとって主人ギデ オンが主に出会ってから言葉も行動も積極的になっていく姿に驚ろかされました。ミデアンとの戦いの準 備がすすめられていく中で、兵が多く集められ恐れおののく者は帰れと言うと2万1千人が家に帰って行 きました。川で水を飲むとき、あたりを警戒して飲んだ者300人だけを選びました。戦いを前にプラは兵 隊がどんどん少なくなっていくことに不安を覚えました。

 ギデオンが夜遅く敵地に偵察に行くとき、プラが同行者として選ばれました。しもべとしてこの大切なと きに、数多くいたギデオンの側近の中から選ばれたことに大きな責任を感じました。ギデオンはこれまで プラが自分に対して忠実に仕えてくれていたことで、このとき最もふさわしい人物として彼を選びました。 用いられるためには日頃の働きがいかに大切であるかが分かります。二人が敵の陣地に入っていくと、 敵同士の声が聞こえ「大麦のパン一つがミデアンの陣中に転がり込んで天幕を倒した」と見た夢のことを 話していました。ギデオンとプラはその話を聞いて、お互い目を合わせてこの戦いは勝利できると確信し ました。敵に気づかれないようにそこから抜け出して陣地に戻り、300人が手にラッパと空のつぼの中に たいまつを入れて敵陣に進み、一斉にラッパを吹き鳴らし、つぼを砕きたいまつの火を高く上げつつ「主 のための剣、ギデオンのための剣」と叫びつつ敵を打ち破り勝利しました。

プラにとって人を恐れていたギデオンが主との出会いの中で、変えられていく姿を目の当りに見ることで 人は変えられること、信仰には力があることを知らされました。ギデオンが変えられたように、きっとプラ もこれまで以上に信仰を大切にして、ギデオンに仕えたことでしょう。  参照 士師記6:11~7:23