泉のほとり
2024年 1月
病気の人の心細さは本当のところ健康な人にはわからないものかもしれません。それでも耳にした人が祈らずにいられないのは奇跡を信じているからでしょう。病人がことごとく癒された記事を福音書に見つけると随分と励まされ発奮もし、前向きになるものです。同時に人間の心の脆さをつくづくと味わい、定まらない思いに陥ることもあるでしょう。しかし、イエス・キリスト―”悲しみの人で病を知っていた”― その哀れみに満ちた眼差しは病める人から離れず、苦しむ者の痛みをご自分のものとして下さっている、なんという慰めでしょうか。このお方が傍らに立っておられるのですから。(I)