泉のほとり
2023年3月
黒い木肌を寒風に晒していた桜の枝先にも新しい芽が並び、賑やかさを増していきます。もう何十年も同じ場所に立ち続けている一本の老木、今年は枯れ落ちてしまうのではとその行く末を案じていましたが、冬の間も幹の内部でいのちがしっかりと育まれていたのですね。やがて薄桃色に染まる春爛漫の景色を思い描いて心が浮き立ちます。めぐる季節の折々に知る創造主の知恵は測り知れず、ただ感嘆するばかりです。毎年当たり前のように繰り返される草木の営み、被造物の示す従順は造り主を賛美しているかのようではありませんか。(I)