泉のほとり
2023年2月
以前、九里正明牧師先生(京都福音教会)とお交わりいただいた折のこと、いくつかの漢字の成り立ち、文字の形の意味を教えていただいたことがありました。その時間の楽しかったことを思い出し、偶々書店で見つけた白川静監修の漢字の本を購入しました。聖書にもよく出てくる「義」の文字、その解説があまりにも的を射ていたので感服しました。引用しますと「義」は「羊」と「我」でできた文字です。「我」は「鋸」(のこぎり)の形をしています。つまり「羊」を「鋸」で截って、犠牲にするのが「義」です。内臓も含めて毛並み、角などすべて完全な犠牲であることを明らかにするためです。犠牲として欠陥がないことを「義しい」(ただしい)といいます、とのことです。洋の東西を問わず人間を納得させる共感覚をおぼえます。聖書では羊は馴染みのある動物です。優れた聴力の持ち主ということから羊飼いの声をよく聞き分けることができるということでしょうか。御言葉に耳を澄まして聞く大切さにも似るものですね。イエス様はご自身を傷のない完全なものとして、私たちの罪のあがないのためにお捧げ下さいました。バプテスマのヨハネはイエス様を指して、「世の罪を取り除く神の小羊」と言いました。ただ信じるだけで神の前に「義」とされる恵みは測り知れませんね。(I)