私の信仰
光はやみの中に輝いている
献堂10周年おめでとうございます。京橋という場所は大阪の中でも中心となる地であり、真夜中でさえ 人々が騒ぎ立っているような賑やかと言えば賑やか、しかし平安といえる環境ではありません。罪、誘
惑、試練が混沌と渦巻くような殺伐とした場所にこそ、疲れた人、重荷を背負いきれなくなった人々がい つでも訪れることのできる世の光、あかりとなる教会を建てたいという大倉先生のビジョンが現実に存在
し続けて10年になるのですね。この教会を訪れる度に『光はやみの中に輝いている。やみはこれに打ち 勝たなかった』というみことばを思わされ主のなされたみわざを見させていただいています。
教会の歴史を思うと同時に自分のこの10年の歩みを振り返りますと、数えきれないほどのめぐみが豊 かにありました。大きな転機となったのは98年の春に母の勧めで行ったイスラエル旅行でした。その後主
からの大きなプレゼントをいただき続けています。群馬での造形教室での仕事、そして2000年に『わたし のほかに神はない』イザヤ45:21と確信が与えられ洗礼を受けるめぐみをいただいたこと、その翌年は父
が洗礼を受けました。そして2004年結婚。その3年後の今年1月末、寝たきりで会話も出来ないような状 態で病院に入っていた祖母が主を信じ受け入れたこと。この世ではさみしいお別れとなりましたが天国で
再会出来る希望を残してくれました。その時期と同時期ぐらいに私達夫婦の間で待ち望んでいた命を授 かりました。しかもふたつの命を。この10ヶ月近くのことを振り返りますと正直、思い悩み、不安に押し潰
されそうな日々の連続でした。望んでいた授かり物でありましたが、自分の生活が180度変わらざるをえ ないこと、そして体が段々と思い通りに動けなくなりつらい変化について行くことが出来なくなり気持ちの
上でも落ち込むことが多くなりました。(初めての妊娠で双子というのはリスクが3~4倍高く順調でも2~3 ヶ月は管理入院することがほとんどであること。)つわりというものがやってきて苦しさがしばらく続き仕事
も早めに辞めるしかありませんでした。1日中動けなくて部屋でひとり布団の上で過ごす日々が続き、ひと りで苦しいところを通っているような孤独を感じていました。私達夫婦は群馬に住んでおり、両親とも関西
在住なのでどこで出産するかも悩みました。里帰りするとしても双子の場合はどうしても早めに移動しなく てはならないので、夫婦が離れる期間が数ヶ月~半年となってしまいます。夫婦の間で意見が違いもめ
てばかりいました。双子でなければきっとこんなに大変な思いをしなくてもとそんなことばかり思う自分が いました。しかし、そんな時、私には祈ること、また教会へ相談することが出来ました。自分たちではなか
なか決めることの出来なかった問題でしたが、不思議と最善の時に平安と共に道が示されました。その 背後にはどれほど多くの祈りがあったことかと思い感謝しています。それから7月中ごろになり里帰りして
きました。日に日にお腹が大きくなって動くことも大変な状態になり、家で1日中寝て安静にしている生活 が続きましたが、早産傾向も出てきましたので、9月の初めから管理入院をしました。初めての入院で不
安もいっぱいありましたが全てを委ねるしかありません。『あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだ ねなさい』(ペテロⅠ5:7)のみことばの通り主は毎日私のことを心配して、喜びと平安を与え続けて下さっ
ています。私のことを気にかけて下さっている方や日ごろなかなか会えない友人が毎日、入れ代わり立 ち代わり会いに来てくれました。多くの方が私以上に双子出産を楽しみに待ち望んでいて下さりはるばる
会いに来て下さることに本当に励まされ不安に思う間も無いほどでした。何度も足を運んでくれた家族や 友人達、またメールを通して励まし、祈り続けて下さった方々。そして教会の愛する皆さまが祈り続けて
下さっていること。何よりの支えです。自分がこの様に入院していなかったらこんなにも多くの愛を受け取 ることもありませんでした。そして、愛の素晴らしさにも気付くことがなかったかもしれません。自分が弱り
思う様に動けなくなった時、すぐ側に主が共にいて下さり『わたしの恵みは、あなたに対して十分である。 わたしの力は、弱いところに完全に現れる。』コリントⅡ12:9 ということを体験させていただいています。
多くの方の愛にあふれたお祈りに支え助けられ 9 月 21 日に無事出産する恵みをいただきました。 女の子2300g、男の子2320gの元気な双子です。姉の名は「あかり」弟の名は「寛人」です。主が与え
てくださった大いなる祝福を子供達を見る度忘れないようにまた感謝できますようにという思いを込めて 聖書の中の「あかり」「寛容」のみことばからつけさせていただきました。人間的には、これからいろんな
心配や困難が増えるかもしれませんが、その背後にはいつも主が心配してくださり最善の時に最善のこ とを成して下さることに目をとめて歩めますように、祈りつつ過ごせますように。今まで生きてきた中で最
も不安だった出産も、自分の感情の思い以上の平安と励ましをいただいたことを祈られてきたことを通し て体験させてもらいました。
心細く不安な思いの人のことのために心からお祈りできる者になりたい、ということが私の夢です。お祈 りして下さったお一人お一人に心から感謝します。